書きたくなった時に書いて放置しておく処。
好き勝手に書いてるわりに誰かに見てもらいたい願望あり。
染み込む白き沈黙へようこそ
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私はやろうとすれば、すべての人に優しくなれる。
なぜならこの世界の、この愛しい愛しい世界のほとんどのものは
私にとってどうでもいいものだからだ。
上っ面だけの、一面的な優しさを振りかざすことなんて、
誰にでも出来るからだ。
本当に優しい人に、この世界は優しくない。
本当に優しい行為は、得てして誰にも気付かれない。
本当に優しい人は、その優しさゆえに傷ついて、なのに誰にも顧みられず
救われず、優しくされないままにひっそりと消えてゆく。
人の優しさを割りきってしまう私は、
本当の優しさを知っている私は、
優しい人に優しく出来ない。
いつかきっと、私は優しいその人を壊してしまう。
その優しさ故に、その人は私を許してしまう。
ああ、なんて恐ろしいこと!
本当に本当に私に優しくしてくれるなら、優しさをくれるのなら、
どうかどうか私に優しくしないでください。
あなたの優しさに縋ってしまう私に、あなたの優しさに寄りかかってしまう私に、
どうかどうか近寄らないでください。
本当はわかっている、私が泣いて頼んでもあなたは私を見捨てない。
だってあなたは、
なぜならこの世界の、この愛しい愛しい世界のほとんどのものは
私にとってどうでもいいものだからだ。
上っ面だけの、一面的な優しさを振りかざすことなんて、
誰にでも出来るからだ。
本当に優しい人に、この世界は優しくない。
本当に優しい行為は、得てして誰にも気付かれない。
本当に優しい人は、その優しさゆえに傷ついて、なのに誰にも顧みられず
救われず、優しくされないままにひっそりと消えてゆく。
人の優しさを割りきってしまう私は、
本当の優しさを知っている私は、
優しい人に優しく出来ない。
いつかきっと、私は優しいその人を壊してしまう。
その優しさ故に、その人は私を許してしまう。
ああ、なんて恐ろしいこと!
本当に本当に私に優しくしてくれるなら、優しさをくれるのなら、
どうかどうか私に優しくしないでください。
あなたの優しさに縋ってしまう私に、あなたの優しさに寄りかかってしまう私に、
どうかどうか近寄らないでください。
本当はわかっている、私が泣いて頼んでもあなたは私を見捨てない。
だってあなたは、
神よりも残酷
(慈悲もなにもありゃしない)
(残酷なほど、優しい人)
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自分が死んでも、姉はこうして抱きしめてくれただろうかと
埒も無いことを、考えていた。
いつも穏やかな姉は、静かにそして悲しげに笑って抱きしめてくれた。
春の香りのする腕の中は、うっすらと姉の血と死臭が混じり抱きしめ返した細い身体に
たしかに彼の存在を感じた。
桜の木の下は、このような処ではないかとふと思った。
いつもより少しだけ冷たい姉の腕は、それでも温かで心地よかった。
戦いの高揚も冷めきった身体はいつもより冷たい気がして、
だがどんなに冷たかろうと自分は生きている。
大きな怪我もなく帰った自分を、抱きしめてくれる人がいる。
生をはっきりと自覚する瞬間は、死を見つめている時だと誰かが言っていた。
死ぬのなら、跡形もなく消えてしまいたいと思った。
生きていてさえ冷たいこの身体が、屍体となった時のことなど想像もしたくない。
花を枯らす寒さほど、人に嫌がられるものもないだろう。
季節が過ぎたなら、深々と地の底に沈むべきなのだ。
誰の目にも触れず誰の手にも触れずに静かに消えてゆくべきなのだ。
一人で死んだって構わない。
今こうして抱きしめてくれる人がいる、傍に居てくれる人がいる、
大切な人に囲まれて生きている、それがすべてだ。
大切な想いはすべて持って行こう。
ソラに昇るつもりはない。
何一つ置いて行きたくない自分はずぶずぶと沈んでゆくのが似合っている。
静かに目を閉じかの人の冥福を祈る。
兄さんと呼んだらどんな顔をしたかなぁと想像するのも、面白かった。
埒も無いことを、考えていた。
いつも穏やかな姉は、静かにそして悲しげに笑って抱きしめてくれた。
春の香りのする腕の中は、うっすらと姉の血と死臭が混じり抱きしめ返した細い身体に
たしかに彼の存在を感じた。
桜の木の下は、このような処ではないかとふと思った。
いつもより少しだけ冷たい姉の腕は、それでも温かで心地よかった。
戦いの高揚も冷めきった身体はいつもより冷たい気がして、
だがどんなに冷たかろうと自分は生きている。
大きな怪我もなく帰った自分を、抱きしめてくれる人がいる。
生をはっきりと自覚する瞬間は、死を見つめている時だと誰かが言っていた。
死ぬのなら、跡形もなく消えてしまいたいと思った。
生きていてさえ冷たいこの身体が、屍体となった時のことなど想像もしたくない。
花を枯らす寒さほど、人に嫌がられるものもないだろう。
季節が過ぎたなら、深々と地の底に沈むべきなのだ。
誰の目にも触れず誰の手にも触れずに静かに消えてゆくべきなのだ。
一人で死んだって構わない。
今こうして抱きしめてくれる人がいる、傍に居てくれる人がいる、
大切な人に囲まれて生きている、それがすべてだ。
大切な想いはすべて持って行こう。
ソラに昇るつもりはない。
何一つ置いて行きたくない自分はずぶずぶと沈んでゆくのが似合っている。
静かに目を閉じかの人の冥福を祈る。
兄さんと呼んだらどんな顔をしたかなぁと想像するのも、面白かった。
「姉さん」
「んー?」
「姉さんの、夢はなに?」
「唐突だね。」
「はぐらかさないで、」
「んー夢かぁ…夢ねぇ……」
「………ないの?」
「ねぇイヨ、ないのとわからないのは一緒かな?」
「…多分」
「そっかぁ…ボクって夢のない人間なのかなー」
「それを聞いてるんだけど。」
「夢って生きる目標だよね、指針。これをするために生きるんだって決意の表現。」
「うん…」
「夢がある人は生きようとしてる人ってことだね。」
「…だから?」
「んーだから、ボクは夢をみる。夢に夢をみている。」
「姉さん、」
「イズモという人間は、誰かの目標で指針、決意の象徴、憧れの偶像、怒りの矛先、
希望の光、憎悪の塊、そんな夢」
「………。」
「ボクは、誰かの夢ならいい。覚めては消える夢。夢をみたこと、それだけをぼんやりと
覚えていてはいても、はっきりと思い出せない夢。」
「姉さんは、臆病だ。」
「そうだね。ボクは臆病で、自分本位だ。もらいたいから与えるのに、
いざもらえるとなると計算高く逃げてすべてを受け止めない、
貪欲に奪おうとするのに本当に大切なものには手を出さない。
それでも、与えたいと言い与えられたいと言うんだから。」
「わかってるから、余計に性質が悪い…」
「客観性って好きなんだ。責任逃れができるから。自分を逃がし匿う一番いい方法は、
自己を殺すこと。自己主張しない、柔軟に受け入れる、状況に流される。
なのに、人を好きになる。
そばにいて欲しいと思う。
いずれ恐怖の対象になるとわかっていても、
いつか自分を傷つけるかもしれないと常に疑っていても、
他を求める自がある。
孤独は癒しであり安息、そして絶望。
ひとりはいや…でも、孤独は優しい。
痛いのは、いやなんだ。」
「そうやって、姉さんはこれからも自分を可愛がって甘やかして生きていくのね。」
「そう、少なくても君は、それを望んでいるでしょう?」
「…わたしの、わたし達のせいにするの?」
「違うよイヨ。そうじゃない。これはボクの夢だけど、ボクのすべては血の中にある。
ボクの中に流れる血、君と同じ血、ボクらの血がボクらを家族にしボクらを囲い繋ぎ
覆い隠して狭い狭い箱に閉じ込める。ボクのすべては家族で、家族がボクの世界で、
ボクのすべてなんだから、ボクはいつだって幸せなんだよ?」
(そうやってあなたは、いつも私の言って欲しい言葉を吐いて、うまいこと逃げていたね)
「んー?」
「姉さんの、夢はなに?」
「唐突だね。」
「はぐらかさないで、」
「んー夢かぁ…夢ねぇ……」
「………ないの?」
「ねぇイヨ、ないのとわからないのは一緒かな?」
「…多分」
「そっかぁ…ボクって夢のない人間なのかなー」
「それを聞いてるんだけど。」
「夢って生きる目標だよね、指針。これをするために生きるんだって決意の表現。」
「うん…」
「夢がある人は生きようとしてる人ってことだね。」
「…だから?」
「んーだから、ボクは夢をみる。夢に夢をみている。」
「姉さん、」
「イズモという人間は、誰かの目標で指針、決意の象徴、憧れの偶像、怒りの矛先、
希望の光、憎悪の塊、そんな夢」
「………。」
「ボクは、誰かの夢ならいい。覚めては消える夢。夢をみたこと、それだけをぼんやりと
覚えていてはいても、はっきりと思い出せない夢。」
「姉さんは、臆病だ。」
「そうだね。ボクは臆病で、自分本位だ。もらいたいから与えるのに、
いざもらえるとなると計算高く逃げてすべてを受け止めない、
貪欲に奪おうとするのに本当に大切なものには手を出さない。
それでも、与えたいと言い与えられたいと言うんだから。」
「わかってるから、余計に性質が悪い…」
「客観性って好きなんだ。責任逃れができるから。自分を逃がし匿う一番いい方法は、
自己を殺すこと。自己主張しない、柔軟に受け入れる、状況に流される。
なのに、人を好きになる。
そばにいて欲しいと思う。
いずれ恐怖の対象になるとわかっていても、
いつか自分を傷つけるかもしれないと常に疑っていても、
他を求める自がある。
孤独は癒しであり安息、そして絶望。
ひとりはいや…でも、孤独は優しい。
痛いのは、いやなんだ。」
「そうやって、姉さんはこれからも自分を可愛がって甘やかして生きていくのね。」
「そう、少なくても君は、それを望んでいるでしょう?」
「…わたしの、わたし達のせいにするの?」
「違うよイヨ。そうじゃない。これはボクの夢だけど、ボクのすべては血の中にある。
ボクの中に流れる血、君と同じ血、ボクらの血がボクらを家族にしボクらを囲い繋ぎ
覆い隠して狭い狭い箱に閉じ込める。ボクのすべては家族で、家族がボクの世界で、
ボクのすべてなんだから、ボクはいつだって幸せなんだよ?」
(そうやってあなたは、いつも私の言って欲しい言葉を吐いて、うまいこと逃げていたね)