書きたくなった時に書いて放置しておく処。
好き勝手に書いてるわりに誰かに見てもらいたい願望あり。
染み込む白き沈黙へようこそ
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
何もない場所だった。
何も感じない場所だった。
鍵は付いていなかった。
自分の息を、心臓を、止めなければ何も聞こえない場所だった。
ひらひらと白い影が舞っていた。
彼女がそこに足を踏み入れた途端に、わずかに部屋は色を持ち
かすかに温度を上げうっすらと息づいた。
ゆっくりと影、揺らめく輪郭をなぞり、ようやく見えた。
銀色、限りなく白髪に近いそれは今さっき開かれた扉から漏れる光を
誰よりも早く奪い久方振りの光沢を得た。
下って肌を描き、ゆっくりとそれはそれはゆっくりと上下する胸に目を止めて
そのまま床までの線を描きあげた。
パチリと瞬きをして視界を整えたところで、ようやく、それに気付く。
真白の、大剣
吸い付くように縋り付くように、境界を見定めるのがひどく難しい。
白が目について、白が見えにくくだがここには白しかない。
パチパチパチパチ
目が狂いを訴える。
白が痛い痛い痛い歪んで見えて
ゆっくりと頭を振って振り払う。
一歩一歩近づいている、錯覚。
距離が縮まらない距離感が掴めないどっちに向かっているのかわからない。
静かに静かに足音は響いてたしかに進んでいるはずなのに
たいして広い部屋でもないのに、気が遠くなるようなダルさ。
フラついて、だがどこに倒れるのだろうか。
どちらが床で、どちらが天井で、あちらが入り口で、あったような。
グラついてとっさに膝が、冷たい。
片方の手でグッと握りしめてもう片方の手が、冷たい。
サラリッと鈍く揺れた。
鼻と鼻がくっ付きそうな距離
幼さが抜けない頬はぷっくりとした弾力で冷気を放つ。
「こんにちは」
強張らない表情筋、彼女の笑みでそっと囁いた。
着いた膝をわずかずらして、触れた頬をゆっくりと撫でるように
押し付けるようにしてしまった紙袋をそっと床に下ろす。
「時折私の夢を見てくださっている気がして…有難うございます。」
独白に近いのかもしれないと、彼女は思った。
常であれば、きっと一瞬きょとんとした顔をしてすぐに笑うはずだから。
花が開くように、というより砂がゆっくりと崩れるように、
と言ったほうが近いような危なげな空気を湛え、とびっきりの笑顔を
浮かべるような人だから、と。
だからこうして冷たく独りで眠るこの人に、話し掛ける行為は独白に
近いのかもしれないと。
ただこうして話しかけて触れた頬にかすかに赤みが差したのも、わずかに温かさを
感じたのも、またこの白の幻ではないことを彼女は信じていた。
己の錯覚であればいい
あわよくば、この人の言葉であればいい
何も出来ないことを彼女は知っていた。
言葉の温度を、不感の白へ映していた。
ふわりと広がった乳白色
温かさを見て、息の白さに気がついた。
高い位置にある窓は、切り取られたように綺麗に四角く浮いて
本当に『枠』しかないのだとわかる。
寒いわけで
白いわけなのだ。
我ながらの出来の良さに頷いて、首元にそっと落とす。
いつかそれを巻いて、飛び跳ねながらありがとうと抱きついてきた時が春なのだ。
これを作りながら、そう決まっていた。
彼女がそっと手を離すと、乳白色は一際温かく不安げに揺れる。
映えて見えて
少し誇らしげに、彼女は笑いそっと立ち上がる。
白い息は、ゆらゆらとドアのほうへ漂い消えて、彼女は微笑んで
するりと白から抜け出した。
何も感じない場所だった。
鍵は付いていなかった。
自分の息を、心臓を、止めなければ何も聞こえない場所だった。
ひらひらと白い影が舞っていた。
彼女がそこに足を踏み入れた途端に、わずかに部屋は色を持ち
かすかに温度を上げうっすらと息づいた。
ゆっくりと影、揺らめく輪郭をなぞり、ようやく見えた。
銀色、限りなく白髪に近いそれは今さっき開かれた扉から漏れる光を
誰よりも早く奪い久方振りの光沢を得た。
下って肌を描き、ゆっくりとそれはそれはゆっくりと上下する胸に目を止めて
そのまま床までの線を描きあげた。
パチリと瞬きをして視界を整えたところで、ようやく、それに気付く。
真白の、大剣
吸い付くように縋り付くように、境界を見定めるのがひどく難しい。
白が目について、白が見えにくくだがここには白しかない。
パチパチパチパチ
目が狂いを訴える。
白が痛い痛い痛い歪んで見えて
ゆっくりと頭を振って振り払う。
一歩一歩近づいている、錯覚。
距離が縮まらない距離感が掴めないどっちに向かっているのかわからない。
静かに静かに足音は響いてたしかに進んでいるはずなのに
たいして広い部屋でもないのに、気が遠くなるようなダルさ。
フラついて、だがどこに倒れるのだろうか。
どちらが床で、どちらが天井で、あちらが入り口で、あったような。
グラついてとっさに膝が、冷たい。
片方の手でグッと握りしめてもう片方の手が、冷たい。
サラリッと鈍く揺れた。
鼻と鼻がくっ付きそうな距離
幼さが抜けない頬はぷっくりとした弾力で冷気を放つ。
「こんにちは」
強張らない表情筋、彼女の笑みでそっと囁いた。
着いた膝をわずかずらして、触れた頬をゆっくりと撫でるように
押し付けるようにしてしまった紙袋をそっと床に下ろす。
「時折私の夢を見てくださっている気がして…有難うございます。」
独白に近いのかもしれないと、彼女は思った。
常であれば、きっと一瞬きょとんとした顔をしてすぐに笑うはずだから。
花が開くように、というより砂がゆっくりと崩れるように、
と言ったほうが近いような危なげな空気を湛え、とびっきりの笑顔を
浮かべるような人だから、と。
だからこうして冷たく独りで眠るこの人に、話し掛ける行為は独白に
近いのかもしれないと。
ただこうして話しかけて触れた頬にかすかに赤みが差したのも、わずかに温かさを
感じたのも、またこの白の幻ではないことを彼女は信じていた。
己の錯覚であればいい
あわよくば、この人の言葉であればいい
何も出来ないことを彼女は知っていた。
言葉の温度を、不感の白へ映していた。
ふわりと広がった乳白色
温かさを見て、息の白さに気がついた。
高い位置にある窓は、切り取られたように綺麗に四角く浮いて
本当に『枠』しかないのだとわかる。
寒いわけで
白いわけなのだ。
我ながらの出来の良さに頷いて、首元にそっと落とす。
いつかそれを巻いて、飛び跳ねながらありがとうと抱きついてきた時が春なのだ。
これを作りながら、そう決まっていた。
彼女がそっと手を離すと、乳白色は一際温かく不安げに揺れる。
映えて見えて
少し誇らしげに、彼女は笑いそっと立ち上がる。
白い息は、ゆらゆらとドアのほうへ漂い消えて、彼女は微笑んで
するりと白から抜け出した。
親愛なるコリー尻尾のお姉さんに捧ぐ
私的なけじめ、と言いますか自己満足の問題上どうしても書きたくて書いた
ものですが、かっこよさげに「捧ぐ」とか書いちゃってますよーわぁ~
どの辺がお返し?
拙な過ぎて笑っちゃうぜ!
…と一通り自虐ネタを披露したところで、ぶっちゃけますと本気でマフラーの
お返しのつもりです、えぇ。
一年以上経ってかいって感じですがそうです。
常識礼儀うんぬんは脇に置いておいて、普通に自己満足です。
ご本人様に連絡しようか否か本気で悩みどころです。
…あーでも読んでほしいしな。
本当にうれしい贈り物でした。
最悪な気分で日々を無駄に過ごしていた時に穏やかな気分になれました。
一見すれば文字だけの、データ上のものでしかないけど
想像するのはとても楽しくて考える時間は至福の時でした。
これはそんなこんなの副産物だと思ってください。
文字でしかないけれど、私のあなたの繋がりもすべて文字で構成されているから、
それにいかに「温度」をつけることが出来るか、チャレンジしてみたつもりです。
かすかにでも、何か思ってくれたなら
それがどんな感情でも、私は一人で満足していると思います。
改めて、あなたに捧げます。
お、最後ちょっとかっこいい
ものですが、かっこよさげに「捧ぐ」とか書いちゃってますよーわぁ~
どの辺がお返し?
拙な過ぎて笑っちゃうぜ!
…と一通り自虐ネタを披露したところで、ぶっちゃけますと本気でマフラーの
お返しのつもりです、えぇ。
一年以上経ってかいって感じですがそうです。
常識礼儀うんぬんは脇に置いておいて、普通に自己満足です。
ご本人様に連絡しようか否か本気で悩みどころです。
…あーでも読んでほしいしな。
本当にうれしい贈り物でした。
最悪な気分で日々を無駄に過ごしていた時に穏やかな気分になれました。
一見すれば文字だけの、データ上のものでしかないけど
想像するのはとても楽しくて考える時間は至福の時でした。
これはそんなこんなの副産物だと思ってください。
文字でしかないけれど、私のあなたの繋がりもすべて文字で構成されているから、
それにいかに「温度」をつけることが出来るか、チャレンジしてみたつもりです。
かすかにでも、何か思ってくれたなら
それがどんな感情でも、私は一人で満足していると思います。
改めて、あなたに捧げます。
お、最後ちょっとかっこいい
PR