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 書きたくなった時に書いて放置しておく処。 好き勝手に書いてるわりに誰かに見てもらいたい願望あり。 染み込む白き沈黙へようこそ
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救済したとは思わない。
殺した。
ただそれは義務であり使命であり称えられる行為であると、
それだけで世間的にはいろいろと違ってくる。
でもやはり殺したことには変わりない。
だが前にも言ったがこれは義務であり使命であり、いわば当たり前のことであって
こんなにもごたくを並べている時点で自分は自分が思っている以上に
『気にしている』のかもしれない。
正体がわかっているのといないのとの違いはそこまで大きいものだろうか。
あぁでもモンスターというより
自分が惹かれるのはモンスター化という現象。
まだそれが起きて日の浅い場所へ行ったという行動自体に酔うほど
愚かでないつもりだが案外興奮していたかもしれない。
マルティアス、その情景がイマイチおぼろげだ。
帰還してまだ何日も日が経たないはずだが、
まぁいつものことなので気にしない。
幸いにも怪我人もほとんど出さずに片付いた作戦だ。
わずかに残した獅子の面影と堂々とした立ち回りを見せたかの異形に
真白の刃を突き立てた感触を、流れるものが赤く鮮やかであったという
記録を、残しておけばそれでいいだろう。


さてさて、その後も本土では着々とトロウルとの再戦に向けての準備が
なされているようだし、いっちょ、腕を上るか~
っと思ってる矢先の皇太子様の『出奔』。
しゅっぽんってスッポンの仲間だったらよかったね、うんうん。
ともあれなんとなーくほっておけなかったし(というかどっちみちヒモロギとして
は放っておけません)ちょっと冷やかしたい気もしたから依頼に参加。
簡単なようで難しくかつ重要な依頼っぽいので真面目にいくつもりっす。
そしてこんな時になんだけどキナイは平和だと思う。
なまじ森に囲まれた土地だけあって生温いというより清清しい平和?
水面下でじわじわとだが何かが動いてるだけあってみずみずしい平和かも。
ただ年月はしっかりと刻み込まれ重く大きくなってるけど。
そー考えると皇太子様はやや温くてちょいひょろいかもだねー
「優しい人」
結構重い言葉
でもなんとなくそれを何度も使ってしまうような、
そんな種の人間がボクの周りにはわりといるのでした。


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 先日埋めた向日葵の種が芽を出していた。
帰ってくる頃には双葉が出ているかもしれない。
ただ嵐も近々来るらしいのでどうなるかわからない。
日が差さないあの場所で、冷たい太陽だけが唯一のものであることは
たしかだれど。
そんな気配を察してか最近破獄亭の一室に収めてある狐者異が騒がしい。
死してなお死を恐れ拒絶した死のカタチであるはずのあれが
いわば死を搾取し生で在るあれに対し何を思うのか。
もっともすべて私の自論、推測でものを言ってるいるのに過ぎないのだが
あいにくと本人達に意見は聞けないのだ。

 私達の死のカタチの一つとして、なかなか興味深い現象がある。
モンスター化、読んで字の如く。
異形のものへと変貌する。とも言えるのだが人とまったく変わらない容姿をしたモンスターも今まで多数目撃されており姿はあまり関係ない。
あえて言うなら冒険者になった時点ですでに私達はりっぱな異形であるのだと思う。
それでも人を名乗るのだ。
人であるからこそ冒険者なのだ。
だが冒険者であるなら人でないのかもしれない。
ただ一つ、冒険者にとってモンスターは倒すべきものであること
アレはどんな理由があれ殺さなければならないという使命を帯びていること
それが冒険者
なら、
やはり、
モンスター化は死であるのだろう。

 
 荷物をまとめてそろそろ出発する。
死が蔓延する場所へ
冒険者の死へ
私は、冒険者であるから。
獅子の絶壁、マルティアスへ

太陽は真上に
ジリジリとその身を焼いて
いつかは焦げて真っ黒になるのでしょうか?
その火はしばらく鎮まりそうにないけれど

お昼過ぎ
町から町への街道の真ん中で
パサパサのオレンジ色の毛
こんな日でも蝿は仕事を休まない。
前を歩いていた商人風の男が立ち止まったのを感じて顔を上げると
小さなオレンジの毛の塊を道の端へ蹴り上げるところだった。
汗をぬぐって立ち止まる。
カランッとわざと下駄の音を響かせたのは気まぐれ
こちらに顔を向けた男はボクの背負っている大剣を見るやいなや
命よりも大切な用事を思い出したようにゆらゆら揺れてみえる道の向こうへ
さっさと行ってしまった。

近づいて抱き上げて日陰に運ぶ。
ボクは破壊することしか出来ないから、どうしようかと一日で一番暑い時
なにもない街道で一瞬困ってしまったけれど抱き上げた瞬間に
もう助からないことがわかってしまったからそれは一瞬で終わり、
あとは日陰を探すべく視線を走らせればよかった。
水筒の水は小さな口元を濡らして渇いた地面に染みていく
何かが無駄だと告げた。
キリッと小さな爪が腕に食い込むのを見てボクは立ち上がった。
どっかで見たような気がする商人風の男を抜いてさっさとボクは
屋敷に向かって歩いた。走ってたのかもしれないがよく覚えていない。
口元の水滴を舐めるように口を動かすのを見ていた。
鳴いていたのかもしれない。泣いていたのかもしれない。
ボクはそれを見ていた。
門を潜って正面に見える洋館に入らずに離れのほうへ
そうして深いやぶの中で止まった。
止まったのが、わかったから。
此処にすることにした。
深く深く覆われて湿った地面に小さな穴を掘って
日差しのように眩しい色をした小さな子猫を、埋めた。
此処に向日葵を植えようか。
こんな日陰じゃ芽が出るとも知れないけれど
ここに向日葵を植えようか。
一言盛った土の上に落として、緩い月明かりの下に帰ることにした。
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