書きたくなった時に書いて放置しておく処。
好き勝手に書いてるわりに誰かに見てもらいたい願望あり。
染み込む白き沈黙へようこそ
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ボクの日常は、とても穏やかだ。
目覚めはいつも突然で、夢に未練はなく次の瞬間には跡形もなく霧散。
目が覚めた時を朝としているけど、時たま真夜中だったり夕方だったりする時もあって、
でもだいたいは世界に合っている。
目が覚めると、ボクはとても不思議な気分になり首を傾げる。
そうするとボキリッと首の骨が鳴るから、ついでに反対側にも倒してグルリと一回転。
バキゴキ、うんすっきり。
首がすっきりしたら、次は怖々と左腕を上げて、上がったら指を小指から順に動かしてゆく
人形を繰る時のように、器用に細かな動きをみせるそれをボーっと眺めている間に
右腕も同じことを繰り返し、足も片足から順に動かしていく。
一通り四肢を動かすとなんだか自分は納得する。
何を何に納得するのかわからないけど、これでいいと思う。
起きて身仕度を整えたら、結音と一緒にご飯を食べる。
結音は同居猫さんだ。
ご飯を食べたら、結音の気が向けば遊んで過ごすし彼女の気が向かなかったら
別のことをする。
具体的には家事をしたり、誰かが来たら一緒にお茶したり散歩したりいろんなこと。
一人と一匹で住むには天泣邸は広い、とんでもなく広い。
使っていない部屋のほうが圧倒的に多いのはもちろんのこと、たまに所定の位置に部屋がなかったりいきなり開かなくなる部屋があったりと、掃除が大変な上に目的の部屋にたどり着けないことがざらにある。
それでも、引っ越そうとかもっと小さな家に建て替えようとは思わない。
欲張りで臆病で忘れっぽくて失くしやすいボクは、たくさんの部屋とたくさんのドアと
たくさんの鍵がないと、大事な大切なものをちゃんと忘れずに仕舞って守ることが出来ない。
この天泣邸に、不必要な部屋なんて一つとしてない。
だから優しくて生温くて穏やかで、とても安心出来る。
その日は寝室に入ったつもりがぜんぜん知らない部屋だった。
よくあることなので驚かなかったけれど、部屋一杯に「彼」の思い出が入っていて
少し驚いた。なんだ、最近見ないと思ったらこんなところに仕舞い込んでいたんだな
と思い、一つ一つ丁寧に埃を落としてあげた。
本当は、ベットが一つおいてあるだけの何もない空き部屋だったけれど
ボクが乱雑に放り込んだ「彼」のいろんなものが床に落ちていた。
思い出や一緒に行った場所、あげた品、もらったもの、癖や言葉バラバラと散らばっていた。
このままその部屋で寝てしまってもよかったけれど、夢を見るにはもったいなくて
せっかくだけど部屋を出て鍵を掛けた。
ジャラジャラと音を立てるマスターキーは、頑丈な箱に仕舞ってしまう。
これがいつもいつも開かなくなるから困ったものだ。
何気ない瞬間に、消えてしまいたくなる時がある。
身体のどこかが痛いような足りないような気分になる。
目覚めた時の不思議な気分に似ているけど、あれよりもっと焦燥感に駆られる。
どうにかしないといけない気分になる、どうにでもなれという気分になる。
どちらも本物なのだ。
本物の衝動なのだ。
だからどうすることも出来なくて、ボクは夢を見ないことを祈りながら逃げるように
眠りにつくようにしている。
ボクはどちらの衝動もボクのもので、どちらも本物だと知っているから、
一人でなんとかするには意識を一回閉じてしまえばいいとちゃんとわかっている。
でもなかなか寝付けない性質だから、ちょっとしたおまじない。
ただちょっとだけ、本当にちょっとだけ願うのだ。
目が覚めたら、誰かがボクの手を握って隣で眠っていてくれたらなぁっと。
そんな夢のようなことを想えば、それ以上夢みたいな夢は見ないから、
とても安心して、とても眠くなって、ボクはゆっくり瞼をおとす。
こわくないよだいじょうぶだよとじぶんにおしえてあげながら
目覚めはいつも突然で、夢に未練はなく次の瞬間には跡形もなく霧散。
目が覚めた時を朝としているけど、時たま真夜中だったり夕方だったりする時もあって、
でもだいたいは世界に合っている。
目が覚めると、ボクはとても不思議な気分になり首を傾げる。
そうするとボキリッと首の骨が鳴るから、ついでに反対側にも倒してグルリと一回転。
バキゴキ、うんすっきり。
首がすっきりしたら、次は怖々と左腕を上げて、上がったら指を小指から順に動かしてゆく
人形を繰る時のように、器用に細かな動きをみせるそれをボーっと眺めている間に
右腕も同じことを繰り返し、足も片足から順に動かしていく。
一通り四肢を動かすとなんだか自分は納得する。
何を何に納得するのかわからないけど、これでいいと思う。
起きて身仕度を整えたら、結音と一緒にご飯を食べる。
結音は同居猫さんだ。
ご飯を食べたら、結音の気が向けば遊んで過ごすし彼女の気が向かなかったら
別のことをする。
具体的には家事をしたり、誰かが来たら一緒にお茶したり散歩したりいろんなこと。
一人と一匹で住むには天泣邸は広い、とんでもなく広い。
使っていない部屋のほうが圧倒的に多いのはもちろんのこと、たまに所定の位置に部屋がなかったりいきなり開かなくなる部屋があったりと、掃除が大変な上に目的の部屋にたどり着けないことがざらにある。
それでも、引っ越そうとかもっと小さな家に建て替えようとは思わない。
欲張りで臆病で忘れっぽくて失くしやすいボクは、たくさんの部屋とたくさんのドアと
たくさんの鍵がないと、大事な大切なものをちゃんと忘れずに仕舞って守ることが出来ない。
この天泣邸に、不必要な部屋なんて一つとしてない。
だから優しくて生温くて穏やかで、とても安心出来る。
その日は寝室に入ったつもりがぜんぜん知らない部屋だった。
よくあることなので驚かなかったけれど、部屋一杯に「彼」の思い出が入っていて
少し驚いた。なんだ、最近見ないと思ったらこんなところに仕舞い込んでいたんだな
と思い、一つ一つ丁寧に埃を落としてあげた。
本当は、ベットが一つおいてあるだけの何もない空き部屋だったけれど
ボクが乱雑に放り込んだ「彼」のいろんなものが床に落ちていた。
思い出や一緒に行った場所、あげた品、もらったもの、癖や言葉バラバラと散らばっていた。
このままその部屋で寝てしまってもよかったけれど、夢を見るにはもったいなくて
せっかくだけど部屋を出て鍵を掛けた。
ジャラジャラと音を立てるマスターキーは、頑丈な箱に仕舞ってしまう。
これがいつもいつも開かなくなるから困ったものだ。
何気ない瞬間に、消えてしまいたくなる時がある。
身体のどこかが痛いような足りないような気分になる。
目覚めた時の不思議な気分に似ているけど、あれよりもっと焦燥感に駆られる。
どうにかしないといけない気分になる、どうにでもなれという気分になる。
どちらも本物なのだ。
本物の衝動なのだ。
だからどうすることも出来なくて、ボクは夢を見ないことを祈りながら逃げるように
眠りにつくようにしている。
ボクはどちらの衝動もボクのもので、どちらも本物だと知っているから、
一人でなんとかするには意識を一回閉じてしまえばいいとちゃんとわかっている。
でもなかなか寝付けない性質だから、ちょっとしたおまじない。
ただちょっとだけ、本当にちょっとだけ願うのだ。
目が覚めたら、誰かがボクの手を握って隣で眠っていてくれたらなぁっと。
そんな夢のようなことを想えば、それ以上夢みたいな夢は見ないから、
とても安心して、とても眠くなって、ボクはゆっくり瞼をおとす。
こわくないよだいじょうぶだよとじぶんにおしえてあげながら
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